「鬼子母神」のお話し
昔々、鬼子母神という鬼の子のお母さんという字を書く名前のお母さんがいました。
ちょっと恐い名前ですね。
鬼子母神の大好きな食べ物は、何と小さな赤ちゃんや子どもでした。夜遅くまで起きていると、鬼子母神がやって来て、小さな子どもを「パクッ、ムシャ ムシャ ムシャ」と食べてしまうのです。
子どもを食べられてしまったお母さんは、嘆き悲しみます。
鬼子母神にもかわいい赤ちゃんがいます。
ある時、お釈迦さまは、あまりにも子どもを食べられてしまったお母さんがかわいそうに思い、鬼子母神の赤ちゃんを、そーとわかないように隠してしまいます。
鬼子母神は、かわいい我が子がいなくなったのに気づくと「うちの子は、どこじゃー? うちの子は、どこじゃー?」と髪を振り乱し、目をつり上げ鬼のような恐い顔をして、探しまわります。
なかなか見つからなかったので、お釈迦さまに、うちの子を知りませんか?と相談します。
お釈迦樣さまは「かわいい我が子を失うと悲しいだろ?」
鬼子母神は「はい、とっても悲しくて、悲しくて・・・」と泣き出します。
お釈迦さまは「そうだろう、他のお母さんも赤ちゃんを失うと、同じ様に嘆き悲しんでいるがわかるか? これからは悪いことをしないで、よいことをたくさんしない。」とおさとしになります。
鬼子母神は「はい、これから悪いことをしないで、たくさんよいことをします。」と言って、無事、赤ちゃんを帰してもらいます。
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